コラム

2006.3.10

ものを大切にする心と職人の技

「ものづくり日本」といわれますが、この言葉には、「ものを大切にする」という意味も含まれていると思います。作って使って捨ててしまうのではなく、作って使って直してまた使い継いで行く事ができれば、地球の限られた資源を使わずにとても良いのではないでしょうか?

何でも新品が、良いというのではなく、リサイクルされたものを使うとか、直したもの使うとかのほうが、「カッコイイ」となれば、高価なものでも購入するのではないでしょうか?例えば、ビンテージものの使い古しのジーンズは、30万円もするそうです。それが、売れている。先日、テレビでスマップの草薙さんが、マニアらしく説明していましたが、「スゴイ」と思いました。

日本には、昔から「茶道」があります。その世界も「わび、さび」といった金襴緞子のような派手なものではなく、「質素」な中に「上品さ」を表現した「ものづくり」です。茶道十職人という言葉がりますが、茶碗や茶杓、なつめ、袱紗などなど、昔からその道具をつくる職人が、その技を代々受け継いでいきます。そして、古いものほど価値があり、何代目の誰が作ったどのようなものかをお点前する人は、説明できなければいけません。

建築にたずさわる人であれば、監督をはじめみんな「職人」です。「職人」とは、これは誰が作ったのか、仕上げたのか、考えたのかと、そこに見えてくる人です。
ですから、作った人の顔が見える、そして作った人の名前を言えてもらえる、感動させることのできる職人にならなければならないと思います。
そして、その技を教え、代々引き継いでいく、受け継いでいく人が、たくさん生まれ、古いものを大切にする社会になれば、素晴らしいと思いました。
頑張ります。

by 村上直樹