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2005.11.17
山が、海を助け、海が、人を助け、人は、山を助ける
先日、現在建築中の弊社の「秋田スギの家」を東京のNHKで、取材に来るということで、県庁の方から連絡が、入りました。
それは、NHK教育テレビの「とことん見聞録」とういう番組の取材で、小学校5年生の社会の授業で使うと言うものでした。内容は、東北の漁師さんから始まった、自分たちが漁をする海を守ることは、まず、山の森林を守ること、木を守り育てることで、地球環境保全になるという運動を具体的にその各地域の取り組みを通して説明していくというものでした。
私たちは、どうしても、「地域産業の活性化」を先に考えてしますのですが、逆に今の世界は、「地球環境の保全」を先に考えても、「地域産業の活性化」になるんだなと思いました。
「ブレイクスルー」の今現在のことから考えるのではなく、「どうなりたいか、どうなっているか」という到達点から、自分や身の回りの行動を変えていくことが、大事だなと思いました。
by 村上直樹
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2005.11.16
清楚な美しさの中にあるもの
昨日は、天皇家の紀宮様の結婚式が、テレビで映し出されていました。
「公務」ではなく、「一般庶民的」に行われた披露宴は、天皇陛下が、外国のお客様を迎える最高級の食事会や芸能人の結婚披露宴のような「豪華絢爛」なものでなく、とても質素なイメージのものでした。人間は、どうしても濃厚な味や、きらびやかな世界にあこがれたり、羨ましく思ったりします。
しかし、その世界にいる人や仕事にしている人は、意外と質素だったり、淡白なものが、好きだったりします。紀宮様の服装も行動も、とても「清楚」で、その美しさは、体の中から出てくる本物の「美」を感じました。
わたしたちは、心の中に、日々の淡白な味や質素な生活に本当の喜びを感じることが、できるようになれば、本物の「美」を知ることのできる人間になったということなのでしょうか。
by 村上直樹
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2005.11.15
雨が降ったら、傘をさす心
11月も、あっという間に中旬になってしまいました。ゴルフシーズンも秋田では、雪が降ってしまえば、もう終了ですので、今月は、「球納め」と言ってコンペを行うゴルフファンも多くいます。
先日、ロータリークラブの例会で、ある会員が、「最近、空港に行っても、ゴルフ場に行っても、知っている人が、少なくなった」と言われてました。
その原因は、地元の人が、東京に仕事で行ったり、お客様と接待したりすることが、少なくなったからでは、ないかと言うことでした。確かに、最近の地方の経済不況で、廃業や倒産が多くあり、企業が、ずいぶん減少してきています。つまり、地元の企業の元気のなさが、いろいろなところで、顕著に見えてきているということです。
しかし、「景気」は、時代の流れの中で、昔から上がったり、下がったりします。商売の心得で、松下幸之助は、「雨が降ったら、傘をさす」と言っています。
つまり、商売も天気の日だけではない、雨の日もある、そんな時は、それに対応する行動をしなければならないということです。これから、世界は、日本は、地方は、どうなるのか、目先だけを考えるのではなく、「こうなりたい」という強い意志を持ち、不況で真っ暗であっても、一筋の光を見つけ、皆が、みんなのために協力し、助け合いながら、明るい未来に希望を持ち続けることが、大事ではないでしょうか。
by 村上直樹
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2005.11.14
ライフスタイルは、十人十色
今週の土日は、本社ショールームにて「浴室リフォーム相談会」を開催しました。みなさん、将来、リフォームを考えているといった方が、多くいらっしゃいました。
老後を二人で、子供に負担をかけずに自分たちのためのリフォームをして暮らすのか、それとも、将来に子供のために残す家を自分たちで建てるのか、一緒に暮らしていく家を建てるのか、それぞれ違います
。
リフォームか、増築か、建替えかの分かれ道は、そのようなライフスタイルと予算の関係があります。
いくら、新しい家といっても、外構までは、含まれていませんし、解体費や、登記費用も含まれておりません。また、住宅ローンをつかうとなると、保証料や火災保険料なども返済年月分支払わなければなりません。ですから、建物本体に付帯する工事は、思ったより金額のかかるもので、建てる前から準備をしたりしなければなりません。
10㎡以上の「増改築」は、「新築」と同じように「建築確認申請」が必要になります。
そして、住宅ローンも申し込み者に見合った金額を新築と同じように借りることができます。よく、「毎月の返済が、アパート並み!」とかローコストの新築住宅やリフォーム後の中古住宅で、宣伝していますが、その金利が、3年固定の1%で、3年後からは、変動金利に変わってしまい、支払額が大きくなる可能性もありますので、余裕を持って計画を組む必要があります。
by 村上直樹
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2005.11.13
本物の喜ばれる会社になります
昨日は、秋田市新屋で「上棟式」、にかほ市象潟で「地鎮祭」、そして、その足で、山形県鶴岡市まで、行ってきました。
実は、鶴岡市には、リフォームのムラオカさんという、有名な住宅会社があり、私とは、2年前にアメリカロサンゼルスで開催したライフスタイルセミナー視察旅行をご一緒させていただきましたので、久しぶりに情報交換をしてまいりました。
弊社と同じようにインテリアショップのような「住宅のショールーム」を持ち、堅実に経営されています。
特に社長は、とてもまじめで温厚な方で、絶対に嘘をつかないと言ったタイプです。
そんな社長は、やはり、社員思いであり、気づかい、心づかいをされ、多くのお客様や取引先から愛されているようでした。リフォーム業界も「悪徳訪問営業」の影響で、都会では、相当の会社が、消えてしまいましたが、堅実にお客様のことを考え、経営している会社は、潰れてはいませんが、やはり、伸び悩んでいます。
私は、この伸び悩んでいるということが、将来とても大事なこととして、会社のためになると思います。悩み、考え、辛抱し、努力をして、活路を見出さなければ、本物の会社にはならないと思います。
お客様のため、社員のため、みんなのために本物の喜ばれる会社になります。by 村上直樹
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2005.11.12
床に「座る」生活
「座る」とは、座禅、座卓、座椅子、座布団、車座になるというように床に直接お尻をつけて座ることですが、その床が、畳であったり、フロアであったりします。
この「お尻」は、意外と敏感で、足の裏と同じくらい、冷たさや暖かさを感じます。たとえば、「便座」なども、「暖房便座」でないと、座った瞬間に冷たい感触で、「ヒートショック」を受けてしまいます。
でも、「熱すぎ」ても困ります。「床暖房」の上に座り続けたりすると「低温火傷」をすると言われたりします。私の場合は、ずーっと温かいものが、体に触れ続けると、とても疲れます。
電気毛布などが、そうですが、冷たい布団は、暖めたりしますが、寝るときは、毛布の電源を消します。
人間は、「放熱」をしています。
自分のエネルギーで、体温を出しています。
ですから、例えば、ひとつの部屋にたくさんの人がいると、それだけで、暖かくなります。
また、着るものや布団につかう断熱材(羽毛)は、その「熱」で、暖かくなります。
「床」に人間自身の温かみが、戻ってくる「素材(桐、コルク)」をつかうことで、人間本来持っている「自然」な「心地よいぬくもり」を感じることが、できます。
by 村上直樹
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2005.11.11
男心と秋の空
「男心と秋の空」でしょうか?
昨日の天気は、雨の予報でしたが、本当に気持ちよく晴れてくれました。
しかし、今日は、早朝から土砂降りの雨が、降りましたので、その雨と雷の光と音で、目を覚ましました。
現在、建築中の「秋田スギ活用住宅」は、柱は、4寸角で、壁は、耐震、防火壁ボードの「ダイライト」を構造として、仕上げの外壁には、「ハーフログ」という山小屋風の秋田スギを貼ります。
内装仕上げは、秋田スギをふんだんに表し、自然素材と無垢の木で、インテリアコーディネートします。
木の家というと、どうしても「和風」、「田舎風」というイメージですが、それをなんとか新しいインテリアで、そのイメージ打ち破りたいと、いつも思っています。
「インテリア住宅」と「自然素材」、そして、「地域林業、産業の活性化」が、できればいいなあと思います
by 村上直樹
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2005.11.10
未来を見据えて、今をチャンスにする
秋田市は、ここ二日ほど、一時的に台風並みの風や雨、そして、寒さなど、大荒れの天候になっています。
今年は、残暑で、半袖でいられる時期が、10月中頃までありましたので、突然の寒さは、「冬の到来」を感じさせます。
秋田や北国では、雪の降る冬の期間が、3ヶ月以上あります。
ですから、「冬の準備」をして、冬眠するのではなく、「冬を楽しむ生活」、「冬を活用したビジネス」を考えていかないと、1年の四分の一を無駄にしてしまいます。
春には、どんな生き物や植物も生まれたり、芽生えたりします。北国に住む人は、その春のために、じっと我慢しているのではなく、何か新しいことを考えたり、行動しなければなりません。
たとえば、「氷結酒(シャーベットのお酒)」は、まさに冬の雪の中で考え生まれた商品ではないかと思います。
熱燗を飲む寒い冬には、「それを夏の商品として売る」という考えられないことを考えたりすることで、「冬の到来」を「チャンス」と捉えるか「あきらめる」かが、分かれ道になると思います。
by 村上直樹
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2005.11.9
伝統を守り、進化し続ける
大正5年(1916年)創業の弊社は、来年で創業90年を迎えます。祖父は、99歳まで長生きさせていただき、父は、77歳で、他界しました。
村上商店と言う称号は、父が、昭和26年に株式会社にする際、倉庫に畳材料をたくさん保管していたので、それを買い求める職人さんも多くあったため、資材を販売できるような社名になったそうです。当時は、毎月、岡山、広島、九州などから、「行商」といわれる「営業マン」が、売り込みにきていました。その行商人は、集金がてら、次の注文を受け、また、旅にでていくのでした。
そして、材料が届くのは、翌月でした。しかし、時代は、変わり、今現在では、商品流通の主流は、インターネットとなり、産地直送、直接購入のためのデリバリーは、行き届き、「アスクル」に代表されるように、翌日には、どんな商品も日本全国ほとんどの場所へ届きます。売るほうも買うほうも、お互いに「顔」を見ないで、商品とお金を交換します。そこには、「コミュニケーション」もありません。しかし、この誰でも簡単にできる「IT」を使った商売が、現在、急成長し、「悪」や「徳」を生み出しいます。
ですから、私達は、進化をしていく中で、伝統を守り、しっかりと「顔」の見える商売をしていかなければならいと思います。by 村上直樹
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2005.11.8
誇りと責任を感じる家づくり
先日、友人から、「家を建てるなら、絶対、直樹に頼む」と言ってくれました。「どうして?」と聞くと、「お前、好きだろ!家をつくるのが、楽しいだろ?」と聞き返しました。私は、「ああ、好きだ。面白い、楽しい!」と答えました。
友人は、「だから、頼みたいんだ」と答えました。新築住宅部門を設けるにあたって、様々な住宅会社を見てきましたが、損得抜きで、「自分が、住みたい!」という家をお客様に提供していかなければならないと、いつも、感じていました。
「シックハウス」という症状が、社会問題になり、建築基準法にも室内に化学物質を含んだ建築資材を使わないように規制され、強制的な換気システムを設けるようになりました。
工業化され、大量生産された結果、地球環境や人体に悪影響を与えることよりも、経済成長を進めてきた結果だと言われます。「家を建てる」ということは、お客様の代理になって、自分が住む家だと思ってプランや施工をしていきます。ですから、現場でかかわる人間と意見が合わないこともあり、面白くないこともたくさんありますが、その反作用(意見をぶつかり合った結果)が、いい家をつくる原動力になっているのだと思います。
いい家をつくる、お客様に喜んでもらう、一生幸せに暮らしてもらうこと、そんな仕事に誇りと責任を感じます。
by 村上直樹