コラム

  • 2006.4.8

    本物とイミテーションの違い

    今日は、とても寒く、朝から小雨です。私は、秋田市牛島の完成見学会会場に来ていますが、ここに来場される方々は、やはり、ほとんどの方が、無垢の木の良さを知っている人か、無垢の木を好きな人です。それは、無垢の木の温もりや、気持ち良さを体感している時のお顔つきを見れば、わかります。

    先日、ブルーベリーの蜂蜜漬けの瓶を買ってきました。子供達の朝食ヨーグルトにトッピングするためですが、つい、冷蔵庫に入れ忘れたら、あっと言う間にカビが、生えてしまい、「あっ、本物だったんだ」と叫んでしまいました。つまり、防腐剤の入っていない、無添加の食品だということでした。

    無垢の木も、自然塗料も、珪藻土も、みんな無添加です。みんな本物だから、色も変わりますし、ヒビも入りますし、キズもつきます。そして、その変化した色に「おもむき」や「重厚さ」を感じます。しかし、フローリングやビニールフィルムを貼った木調の板やビニールクロスは、色は、ほとんど変わりませんが、汚れますし、それは、不自然な汚れです。

    「本物の木」の良さと欠点は、「イミテーションの木」の良さと欠点とは、まったく、逆の考え方ですので、その良さを知っている人、好きな人しか、わかりません。
    是非、無垢の木という、本物の木の良さを知っている人、知りたい人にたくさん、来て欲しいです。

    by 村上直樹

  • 2006.4.7

    クレームと問題解決能力

    雪が融け、その泥やホコリで、建物や車の窓ガラスが、汚れます。そして、雨が、降るとその汚れを洗い落としてくれます。風は、その季節の香(かおり)を運んでくれますが、まだ、早朝ウォーキングをしても、「春の香」を感じません。そして、春の日差しは、紫外線がとても強いので、肌が、すぐ真っ黒になってしまいます。

    昨日は、窓サッシメーカーの人が、来社し、その会社が、以前に納入したサッシ枠が、剥がれやすいことが判明し、その修理に廻っているということでした。そのため、弊社で、2年前取り付けた住宅に補修に行くとことになりました。全国的に販売している有名な窓サッシですが、クレームが出た時点で、早急に原因を究明し、即、対策を考えて行動していることだと思います。

    先週、私が、採用のために面接した営業マンも、「クレーム処理が、一番大切です」と言っておりました。クレームをいち早くお客様に聞きに行き、深く反省をし、その後の対応で、本当のお客様と永いお付き合いが、できるようになる。ということでした。
    とても優秀な営業マンのようでしたので、採用しようと思いましたが、その後、何度電話しても、その営業マンと連絡がとれないためあきらめました(笑)。

    よく、「困難から逃げると追いかけられる」と言われます。ですから、「困難に立ち向かう」ことが、その人の人生に大きく影響します。毎日、毎日、問題だらけのほうが、なにもない人より、問題解決力能力が、身につきます。

    人も会社も、常に問題意識をもって、解決策を考えながら、頑張りましょう。

    by 村上直樹

  • 2006.4.6

    儲けることと稼ぐことの違い

    きょうは、長女の高校の入学式です。朝から天気が良く、久しぶりにまた、ウォーキングを楽しみましたが、日中は、4月なのに雪が降ったり、風が強く吹いたり、不安定な天気です。やはり、桜が咲かないと、暖かくは、ならないのだと思います。

    先ほど、「こだわりのドレッシング」という商品の販売店の係長が、お詫びにきました。それは、先日、家内が、カタログで宅配した食品なのですが、「期限切れ」の商品を配達してしまったということで、1件1件の家庭を回っているようでした。わたしは、あまり、ドレッシングというものを自宅では、食べないので、「はぁ?」という感じで、受け答えしたのですが、とても、深く反省しているということで、神妙にお詫びをされていきました。

    食べる物は、体の中に入ってしまいますので、「安全」で「安心」できるものでなければなりません。しかし、世界の中の日本ということを考えてみると、「衣食住」に関しての「安全と安心」には、とても恵まれていると思います。それは、「飲料水」においても、不衛生にしている「雨水」を当たり前のように飲んでいる国の難民の子供たちと比べると、私たちは、あまりにも幸せで、本当に心が、痛みます。

    最近、私は、「儲ける」という言葉が嫌いです。「利なくして、経営なし」と言われますので、経営者なのに大丈夫?と思われてしまいそうですが、仕事をするということは、まず第一に「儲ける」ためだけでは、ないということだと思います。もし、「儲ける」ためだけだとしたら、「悪いこと、法律を守らないこと、ごまかすこと」をすれば、たくさん儲かると思います。

    ですから、私は、「稼ぐ」ということばが、好きです。漢和辞典で調べてみると、「儲ける」とは、利益のために最初から寄せておくことであり、「稼ぐ」とは、穀物の栽培を収穫することです。ですから、前者は、うまくいってもいかなくても、つまり、相手が喜ぶ、喜ばないを別にして、お金を得ることですが、後者は、栽培が、うまくいかなければ、収穫ができずに、お金が入ってこないことになります。

    私達の本当に仕事とは、やはり、「儲けるために」一攫千金を目指すことではなく、「稼ぎ出すために」昔からの日本の農業のように一つ一つ丁寧に工夫し手をかけ作物を見守り栽培し、収穫していくことだと思います。
    そうすることが、お客様にサービスという「目に見えないもの」と上質の住宅という「目に見えるもの」を提供できると思います。

    by 村上直樹

  • 2006.4.2

    生きている素材の温もりを感じる

    今日は、曇りのち雨で、まだまだ、肌寒い日ですが、「秋田スギの家」の完成見学会場の室内では、ストーブ1台で、全室暖かく、また、秋田スギの無垢の床材が、ほんのり温かく、爽やかで気持ちの良い空間です。
    この秋田スギの無垢材ですが、機械乾燥で含水率20%以下になってくるのですが、建ててからも自然乾燥しますので、「バキ」とか「パキーン」という音が、聞こえます。これは、初めての人が聞くと驚いてしまいますが、昔から知っているお客様は、「そうよ、木が生きている証拠よ」と、逆に教えていただきます。

    無垢の木は、呼吸するように水分を吸ったり、吐いたりします。それは、木の繊維が、ストロー状になっているので、そのような現象になるのですが、この繊維質が、湿度調整だけでなく、繊維方向にはコンクリートよりも強い耐力も持ち合わせていると言われます。木造住宅の醍醐味や良さは、やはり、この本物の木を使うか、使わないの差だと思います。

    たとえば、フローリングは、合板に木調のフィルムを貼ったものですから、当然、呼吸はしていません。ということは、言葉が悪いですが、呼吸をしていない死んでいるような冷たい素材だと思います。フローリングだけではなく、建具、枠材、巾木、家具なども同じですが、それぞれを「本物の無垢材」でつくると、生きている素材の温もりがあり、本当に気持ちの良い空間になります。

    そして、できれば、新鮮な地元の素材「秋田スギ」の無垢材でつくる家で、暮らすことは、気持ちの良い、本当に幸せな暮らしを実現すると思います。

    by 村上直樹

  • 2006.4.1

    気持ちが良いことは、体に良いこと

    今日は、朝から晴天に恵まれ、行楽日和になりました。わたしは、牛島にある「新築完成見学会」の会場で、来場者の接客をしました。牛島の住宅は、無垢の秋田杉を構造材、仕上げ材(床材)に使い、若者向きのシンプルな間取りとインテリアになりました。

    来場されたお客様は、やはり、無垢の秋田杉の温もりに感動され、また、ストーブ1台で暖かい断熱性にも関心を示されておりました。村上商店の家づくりの原点は、その「室内空間」にあります。ですから、いつも、室内空間から、家族の暮らし、生活、幸せを感じ取れる家にしたいと思っております。

    そして、そこに住む人が、「気持ちの良い」ということは、つまり、「体に良い」ことであり、良い素材、良い間取り、より安全性を考えたプランニングをしていかなければならないと思います。

    「自然素材」と「インテリア」と「機能と性能」を考えた家づくりをこれからも、お客様のために提供していきます。

    by 村上直樹

  • 2006.3.31

    魚と野菜で、美しい肌をつくる

    きょうで、三月も終わりだというのに雪が降り、また、寒い冬へ逆戻りの日々です。冬の期間、雪捨て場になっていた会社の前の広い空き地では、ショベルカーが、大量の雪山を崩し、融けやすくしていますが、まだまだ、この雪がなくなるには、相当な時間がかかりそうです。

    昨日は、「秋田スギ活用住宅の会」の平成17年度の最終会合が、ありました。この会は、秋田県が、主催した「秋田スギの家」のコンテストで、受賞した会社が、秋田スギ供給グループとして、秋田スギの住宅を建てることで、地元の秋田の活性化と林業の発展に寄与していくというものです。
    昨日の会合でも、話題になりましたが、この「秋田杉」は、やはり、全国のスギの中でも、強さと美しさを兼ね備えた木材であり、特に九州のスギと比べてみると、年輪の密度の細かさの違いや、赤みの色の美しさの違いで、一目してわかるそうです。

    これは、人間に例えてみると、「肉を食べる人」と「魚や野菜を食べる人」の違いだと思います。これは、マッサージをしている方から聞いたのですが、つまり、肉を食べる人の肌は、やはり、脂肪が多く、肌が粗い人が多いそうですが、魚や野菜を多く取り、健康に気をつけている人の肌は、なめらかで、美しいそうです。
    これは、美しさは、やはり、食べるもので、内臓が影響を受け、体質が違ってくるからだと思います。
    つまり、秋田スギの場合は、「日照時間」という関係で、成長が遅く年輪が細かいということがありますが、木肌の美しさは、そこの「土壌」だと思います。土壌には、様々な養分や栄養が含まれていますから、その影響を受けた樹は、中身が美しい「木肌」になるのではないでしょうか?

    さて、今日から娘達の食事は、お魚と野菜をたくさん食べさせるように工夫をしなくては・・・。

    by 村上直樹

  • 2006.3.29

    ファッションショーと住宅デザイン

    今日は、昨日の穏やかな春の陽気とは一転して、朝からアラレ(雪の塊)が、降る天気でした。今年の秋田市の桜の開花時期は、4月中旬ということですが、一番早く桜の咲く、寺町通りの桜のツボミも、ようやく付き始めたようでした。

    「パリコレ」とい言葉がありますが、これは、誰でも知っているパリコレクションですが、このファッションショーで、モデルが着ている洋服は、どうみても、普通の人が着ては、絶対似合わないといったものばかりです。しかし、このコレクションが、流行の先端となり、次々と売れる服を作っていきます。それは、デザイナーが、「創造」する世界と、一般の人が、「想像」する世界が、まったく違うからだと思います。

    建物や住宅は、どうでしょう?これも、一般の人が、考えることと、デザイナーが、造るものとは、まったく違いますので、感動や驚きが、あります。そして、そのデザイナーや建築家達が、創造された空間や形は、その後、様々な建物や住宅に採用され、一般の住宅にも取り入れられていきます。そして、そこには、常に「流行」が、あります。
    「ファッション」とは、その時の流行、服装ですが、生地、素材が、重要なポイントになります。やはり、ウールやシルクや綿などの肌触りの良いものが、少々高いですが、人気でありいい洋服が、できます。「住宅」も同じであり、素材や新しい資材が、とても大事であり、その時代の「ファッション(流行)」が、あると思います。

    しかし、住宅は、洋服と違って、毎日、季節ごと、流行にあわせて、着替えることは、できません。ですから、デザインだ、ファッションだと言って、町並みの雰囲気とは違った家を建てると、「異様な家」になってしまいます。洋服ですと、同じファッションの仲間達と一緒にいると似合うところが、着物を着た人、ウェスタン調の人、パンクロックの人、リクルートスーツの人達が集うグループのような町並みになってしまいます。
    でも、外観が皆同じですと、集合住宅や貸家のような雰囲気になりますし、住む人の個性を出しながら、町並みに似合った建物を造ることは、いろいろな意味で、とても難しいことだと思います。

    わたしたちは、住宅をつくることで、コミュニケーションのもてる街づくりや、家づくり、そして、安心と安全な暮らしを実現していかなければならないと思います。

    by 村上直樹

  • 2006.3.28

    時代は、若者が、作っていく

    今日、3月28日は、私の結婚記念日です。当時は、3月年度末という時期に結婚式を挙げることで、以前の会社の同僚などに随分と文句を言われたものでしたが、今では、笑い話です。
    その時の結婚披露宴というと、参列者の構成が、親父の知り合いの方のほうが多くて、いったい、どっちの結婚式なんだ?という感じでしたが、それは、会社経営の跡取りですと言うことで、「お披露目」を兼ねていたものでした。

    最近では、結婚式の披露宴を「パーティー」にしたり、「ゲストハウス」のようなところで、仲間だけで、和気あいあいと行なうことが多くなり、ホテルでの結婚式や披露宴は、あまり行なわなくなったと聞きます。そのため、ホテル関係者は、「チャペル」や「低料金」などの商品を打ち出したりしますが、なかなか集客できず、厳しいという話も聞こえてきます。

    時代の流れ、時代の変化、若者の考え方やライフスタイルが、変わってくることで、社会のいろいろな物が、変化をしています。インターネットは、今では、誰でも当たり前に使っていますが、もし、このインターネットがなかったら、今の世の中は、どうなっていたでしょう?もし、携帯電話が、なかったら、どうなるんでしょう?
    インターネットも携帯電話も、どちらも若者が、起業者となったり、所有者、顧客となることで、飛躍的に進歩してきました。ほんの10年前では、まったく考えられなかったことが、現実の社会で起こっているように思ってしまいます。しかし、これからも、このインターネットという通信情報システムで、間違いなく、世の中は、どんどん変わっていきます。

    それでは、「人間」は、どうでしょう?人間の心や体は、体型は変わったものの、中身は、まったく変わっていないと思います。ですから、「先人に学ぶ」といった言葉や、「歴史は、繰り返す」ということは、本当に現実に感じます。新しい機械やコンピューターを駆使して、新しいことや正しいことを行なっているようでも、実際には、人間本来の心や体は、昔と同じものです。本来、人間の持たなければならない心と体を先人に学び、正しく生きていなかければならないと思いました。

    by 村上直樹

  • 2006.3.24

    体感する家で、何かを感じる

    今日は、象潟に行きました。新築住宅の完成見学会のための準備のためです。今回の見学会の名称は、「体感会」としていますが、それは、秋田杉の「香」「温もり」「やわらかさ」「美しさ」を感じてもらい、桐の無垢材や自然素材の気持ちよさを知っていただき、また、広がりの空間の中で、明るさ、光や温度や風が、各部屋の隅々まで行き届く間取りを確認していただきたいと思いました。

    まず、秋田杉という「素材」にこだわることは、構造材にしろ、内装仕上げ材にしろ、地元の木を活用するということは、地域の活性化になるんだと言うことを知りました。それは、「魅力ある秋田スギ活用住宅の会」のスタッフと打ち合わせやセミナーを開催していくうちに「地域活性」と「地元の木」は、密接な関係にあること、そして、自然を守ること、地球環境にも良いこと、そして、その結果、自分達の仕事に誇りが持てると思ったからです。

    住宅には、それぞれの会社、それぞれのこだわり、それぞれのデザインがあります。それは、やはり、「個性」だと思います。そして、それを知るためには、実際にその住宅を見て感じることが、必要だと思います。きっと、何かを感じると思います。
    「あっ、いい」と思った住宅が、肌の合う、気持ちのいい、体に良い、永く付き合っていける家だと思います。

    by 村上直樹

  • 2006.3.23

    社会奉仕企業を目指して

    冬のような寒さを感じなくなってきましたが、まだ、ストーブは、離せません。やはり、秋田では、11月から4月まで約半年間は、暖房のお世話になることになりますので、これからの住宅の断熱性と暖房は、しっかり考えられたほうが、良いと思います。

    さて、住宅は、住んでいくうちに新築の時には気付かない様々な不便や不都合が出てきますが、それを解消していくのが、「リフォーム」ということになります。しかし、リフォームにおいても、下地の具合や土地の状況などは、解体をした後でなければ、わからない場合が、多々あります。
    湿気、シロアリ、カビ、浸水、手抜きなど、床下から調査しただけでは、わからない箇所もありますので、わたしたちは、解体した後にどのように工事を進めていくかということを現場担当者と十分に検討し、お客様にも説明して進めていかなければなりません。

    現在、問題になっていた「悪徳リフォーム」は、その状況を見えないままにして、あるいは、不安をあおり、無意味な工事を高額な料金で、行っていたということで摘発逮捕されましたが、「建築業」ではない、「訪問販売営業」でしたので、仕事を注文する前にもう少し、その会社を調査したほうが、良かったと思います。
    しかし、「耐震偽装」や「悪徳リフォーム」など、建築業を生業とするものが、お客様の安全と安心を考えずに「自己の利益」中心に儲けることに走っていたことは、本当に恥ずかしいことだと思います。どんな仕事でも、まずは、お客様の利益があってこそ、商売が、成り立ちます。会社として、「リスク」を背負い、お客様の安全と安心と満足を達成するために日々努力して行かなければなりません。
    そして、それができなくなれば、「企業価値」がなくなり、社会に必要されない会社になってしまいます。自らの価値を高め、お客様に利益をもたらす、社会奉仕企業を目指したいと思います。

    by 村上直樹