コラム

  • 2008.7.11

    3×6プライウッドの幾何学

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    この椅子は、建築家田中敏溥先生から、昨日、直接いただいた記念すべき、ビンチェアーのミニチュアです。と、言いますのも、一昨日、昨日と田中先生の設計勉強会があり、ラッキーなことに その講評の後で、勉強会の中で頑張った人7人に与えられる「敢闘賞」として、先生の発案したビンチェアの模型をいただきました。

    この実際の椅子は、種類がたくさんあり、田中先生のご自宅でも、座ってきましたが、独特の弾力があるので、思ったより、座り心地が良いです。

    本物の椅子は、3尺(91センチ)×6尺(182センチ)の規格サイズのプライウッド(合板)から、無駄なく、まるで、パズルのように切り取られた一個一個の型から、できています。15種類くらいあるそうです。

    そして、その型を釘も接着剤も使わずに 簡単に組み立てることができます。

    どうしたら、こんなことが、考えることができるのか、驚いてしまいました。

    このミニチュアの解説書に書いてある田中先生の言葉です。「ビンチェアが、教えてくれたこと。・・・・・このような道楽ともいえる椅子づくりを通して、得たこともある。一つは、自分で汗を流して作っていると素材の特性がわかるようになる。二つ目は、自分で買い求めた材料を使ってつくると「もったいない」という気持ちが、沸いてくる。三つ目は、ひとつのことを根気よく継続して考えていると、本当にある日、突然、別な考えが浮かび、「新しい可能性」が見えてくる。」3尺6尺のプライウッドから切り取った1枚の板、この小さな世界から得た三つのことは、私の建築における設計活動に少なからず影響を与えてくれたと思っている。・・・・・三つのことの根底にあるのは、そのことに惚れ込むこと、つまり愛だと思う・・・・・

    勉強会では、設計の心得、心掛けを 直接、お聞きし、温厚で、素晴らしい方だと感じました。この気持ちを今後の住宅設計に生かしていきたいと思います。ありがとうございました。

    by 村上直樹

  • 2008.7.7

    湯沢の住宅を観て

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    *今年の冬、湯沢の犬っこ祭りに行った時の愛犬ジローのスケッチです。

    実は、一昨年前から、家内の実家(湯沢)のすぐ近くにとても、気になる工事中の住宅が、ありました。

    その住宅は、平屋で薄く軒の深い屋根が、伝統を守りながら新しいモダンを感じる家でした。

    朝の日課である愛犬との散歩をしながら、何度も立ち止まり、何度も観てもあきない外観でした。

    きっと、どこか、有名な方の「茶室」として、遊び心で作られた住宅かなとも、思っていました。

    そして、昨日、インテリア・デザイン・建築雑誌「コンフォルト」の今月号を読んで、驚いてしまいました。

    なんと、その住宅は、かの有名な建築家であり、書家でもあった「白井晟一」が設計し、1953年に建てら

    れた東京にある「試作小住宅」を 移築した家でした。

    そして、その住宅雑誌には、このように説明してありました。

    「この小さな家は、「試作」でありながら、声高な「提案」や「実験」の臭いが、ひとかけらも感じられない。

    あるのは、人の暮らしを支える簡素な機能と、骨太の美意識のみ」とありました。

    ・・・やはり、住宅には、シンプルな機能とデザインが、一番大事なのかもしれません。

    by 村上直樹

  • 2008.7.6

    ザ・マジックアワーを観て

    久しぶりに土曜日のお休みをいただき、妻と娘の3人で、映画を観て来ました。

    今回は、3人とも意見が合って、三谷幸喜監督の「ザ・マジックアワー」になりました。

    「マジックアワー」とは、太陽が沈む一瞬の時、美しく輝く空の景色のことですが、実際の映画の内容は、まるで、マジックをみているように面白かったです。

    「役者」が、「役者」を演じる面白さ、コメディー映画とわかっていても、感動してしまう不思議さには、三谷監督の頭の良さを感じてしまいました。

    この映画の笑いと驚きに、観ている私も観客も、佐藤浩一の名演技に「く、く、くっ、・・」と言った、こらえた笑い声が、大きく広がっていました。

    しかし、最後に言った言葉、「すべては、助けてくれるスタッフのお陰なんだよ!」は、私にも、仕事に通じる思いが、共感できました。良い映画でした。

    by 村上直樹

  • 2008.7.4

    リフォームは、修繕・修理・修復?

    昨日から今日と、雨が降り、少し、梅雨らしくなりました。

    さて、リフォームをする目的として、「修繕」「修理」「修復」が、ありますが、「修繕」とは、現在の悪い状態を良くすることで、「修理」とは、こわれたところを直すことで、「修復」とは、もとに戻すことにあります。

    それでは、たとえば、外壁が、部分的に古くて腐れてしまった場合に

    A社は、その部分を 既存と同じあるいは、似た外壁材で、張り替える。

    B社は、その部分を 性能の良い外壁材に張り替える。

    C社は、その部分を 違う素材で、デザイン性の高い外壁にする。

    どこに注文しますか?

    実際には、価格面だけでは、A社に注文しますが、耐久性の問題があります。B社とC社に関しては、施工方法や材料や素材の説明と価格を聞いてから、判断し注文するべきだと思います。

    いずれ、リフォームをする場合、その目的に合った提案をする会社に注文することが、大事だと思います。

    by 村上直樹

  • 2008.7.2

    タイル

    7月になりました。
    いよいよ、本格的な夏に向かっていきます。

    ここのところ、毎週のように「住宅完成見学会」や「住宅構造見学会」を開催しましたが、ここで、やっと一休みと言ったところで、実は、内心「ほっと」しています。
    しかし、日々向上!日々進化!気持ちで、油断しないで頑張りたいと思います。

    さて、「住宅には、素材が、大事です」と、いつも、申し上げていますが、その素材の中で、昔から、よく使われていながら、最近、減少したものに「タイル」が、あります。

    「タイル」は、「耐久性」に優れ、「自然環境に対して、劣化、変色、変質しない」」「アルカリ、酸性、薬品に変質しない」「耐熱、防火、防水性にすぐれている」「耐摩耗性、清掃性に優れている」などなど、よいとこだらけでですが、最近、使われておりません。

    たとえば、キッチンの壁には、タイルの目地が、汚れ易いので、油や水に強く、汚れない「キッチンパネル」といったものを使います。
    また、浴室の床、壁のタイルは、冬、冷たく、また、亀裂が、入り易いため、暖かく、掃除のしやすいFRP樹脂のユニットバスを設置することが、多くなりました。

    しかし、タイルは、自然素材から作られた建築材としては、万能であり、そして、デザイン性の高い素材でありながら、使われないのは、もったいないと思います。
    ですから、これからは、その欠点を上手に改善したり、あるいは、生かしていくことで、住む人に優しい、地球にも優しい、仕上げ材として活用されていくのでは、ないでしょうか。

    やはり、できれば、自然の土・石・木を活用した、古くて新しい住宅が、良いと思います。

    デンマークのレストランのテーブルです。タイルを埋め込んでいました。
    タイル

    by 村上直樹

  • 2008.6.30

    収納について

    住宅の中で、重要な部分に収納がありますが、その収納を考えるとき、「誰が」「いつ」「どこで」「どの程度」使用するのかを考え、それを見せておくのか、隠すのかを決めて、収納家具の造作工事をします。

    また、収納するものには、寸法、重量、数量、収納するときの状態(吊るすのか、たたむのか、重ねるのか、など)を考え、そこに住む人のサイズや生活習慣に合わせ、使い易いように工夫します。

    ですから、造作収納を作る際には、そのことを事前によく打ち合わせをして、何をどうしたいかをしっかりとアピールして、あとは、専門家にプラン提案してもらうことが、良いと思います。

    家具は、住宅にとって、なくてはならないもの。
    そして、その家具をどのように配置して、どのように使うのかによって、生活スタイルが、大きく変わります。

    置き家具でも、造り付けの家具でも、実用を兼ねたインテリア性の高い家具を設置したいものです。

    by 村上直樹

  • 2008.6.28

    古くて新しいコンセプト、素材、デザイン

    建物の外観は、やはり、重要ですが、住宅の場合は、できるだけシンプルなほうが、良いと思います。

    以前の私自身の家の場合は、中庭ということで凸凹を作ってしまい、その凹部分に光が、差し込まないことで、植栽が、枯れてしまったり、ゴミや汚れの吹き溜まりになってしまったりと、苦い経験があります。

    ですから、できるだけ、凹凸のないシンプルな形が、ベストですが、どうしても、建物の面積が取れなかったりした場合は、玄関ポーチや箱庭コーナーを小さな凹として光を差し込むようにして、建物に取り入れてみるのも、良いと思います。

    また、住宅の外観というと、屋根、外壁、窓が、目立ちます。
    しかし、その中で、屋根は、下から見上げることになりますので、むしろ、外壁や軒天の方が、その建物の印象を強くします。
    そして、その外観や軒天の素材、色、デザインは、その住宅を設計施工する会社により、それぞれ個性があります。

    いずれ、その建物の「コンセプト」をキチンと決め、お客様と一緒に作り上げる住宅が、ベストだと私は、思います。

    現在、工事中の割山の住宅は、古くて新しいコンセプト、デザイン、素材を活用して、出来上がります。
    村上商店の新しい始まりになる予感がする住宅にしたいと思っています。

    スウェーデンの写真です。北欧の人は、どこでも、みんな、ひなたぼっこをしています。
    ストックホルム

    by 村上直樹

  • 2008.6.26

    今日は、お引越しの日

    今日は、建替新築のお客様のお引越しの日でしたので、私も、お手伝いに行きました。
    朝から、とても天気が良く、暑くなると予想されていましたが、お客様が、移動するものをキチンとダンボールに収納していただいたおかげで、朝の涼しいうちから、スムーズに進行しました。

    やはり、住んでいるうちに使わなくなった物を捨てられずにどんどん増えていくことは、どこの家庭でも同じです。
    ですから、リフォームや新築のときに思い切って処分してしまうことが、とても、良いことだと思います。

    よく、仕事に行き詰ったり、スランプに陥ったりした場合、まず、机の上や身廻りを掃除して整理整頓すると、能率が上がったり、良いアイデアが、ひらめいたりするそうです。ですから、家庭も同じで、一旦、家の中の不要な物をすべて処分し、暮らしをリセットすることで、新たな気持ちで、楽しい幸せな暮らしを迎えることができると思います。

    目標を持ち、夢を持ち、楽しい暮らしができることを信じることから、すべてが、はじまります。
    そして、それをお手伝いすることが、私たちの仕事です。

    ■散歩で見つけた、公園にあるきれいな花です。
    flower

    by 村上直樹

  • 2008.6.25

    工事中は、あまり、見せたくないのですが・・・。

    今週も、構造見学会を開催いたします。
    本来なら、完成した住宅をお見せするのが、一般的で、工事中は、どうみても、昔で言う「3K]のように見える状態ですので、あまり、感動するところのない、見る人によっては、つまらない見学会だと思います。

    しかし、この状態は、このようになる。この部分は、このような理由で、こうしている。ここが、見えなくなる部分ですが、実際は、このようなものが、建物の天井裏や壁の中や、床下に設置されている。などなど、説明を聞いて、建物を建てる前に建物を勉強しておくことも、とても大事だと思います。

    住宅だけでなく、料理でも、衣類でも、もし、作っているところを見学できれば、安心ですし、素材や作り方を見せてもらえれば、自分でも、後で、料理でも裁縫でも、建物修理でも、できるかもしれません。

    「衣食住」は、それぞれの家庭のスタイルがあり、その暮らし方は、千差万別です。そして、住宅の室内は、その家族のライフスタイルに合った、空間にしなければなりません。

    以前、テレビで、リビングの真ん中に浴槽をレイアウトした住宅を見ましたが、それが、その人の趣味であり、楽しみであれば、それが、ベストハウスだと思います。

    これから、日本は、高齢化時代に突入していきます。ですから、やはり、「健康で、快適で、楽しい暮らしができる」家作りを目指して、頑張っていきたいと思います。

    ■愛用のファ-バーカステルの1.4mmの芯のシャープペンシルです。
    これは、絶対に折れませんし、描き易さ、抜群です
    my pen

    ■今朝の朝食は、なんと、サーモンとレタスのスパゲティに卵スープでした。
    なんとか、二人に食べてもらえました。
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    by 村上直樹

  • 2008.6.24

    雨のち晴れ

    今朝は、雨が、降っていましたが、午前中で晴れ上がり、午後からは、快晴の天気でした。
    本当に快適な梅雨ですが、やはり、降るときは、適度に降っていただかないと、農作物などに悪い影響を与えてしまいます。

    最近は、天災、人災など、毎日、不安なニュースばかりですが、なんとか、このインターネットを使った情報化時代にあって、誰もが持っている携帯電話を使い、不安を安心にかえるソフトやサービスが、できないのかと思います。

    日本でも、ついにアップル社から、iPhoneが、7月に発売になると言われてますが、この便利な携帯電話は、今後、もっと、進化していくのでは、ないでしょうか。
    そして、そのモバイル進化の中で、現代の問題になっている「天災」や「犯罪」を未然に防ぐようなソフトも、早急に開発していただきたいと思います。

    ■朝食は、20分くらいで、手早く作らなければなりませんので、つい、炒め物が、多くなってしまいます。
    今日は、ツナともやしとピーマンいため(油なし)、ホットケーキにメープルシロップ、もずく+レタススープ、湯沢のサクランボとブルーベリーヨーグルトでした
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    by 村上直樹